サマー☆ダイアリー2015パート2

6月26日
今池Velvet-i-ScreamでBiSキャノ。松尾さん山下さんコンビに連夜の再会。松尾さんに紹介されたBiSファンの愛知県立名古屋南高校二年生Y君が営業マンとして完成された佇まいで面白かった。あんな高校生はいない。BiSキャノ、初めて観たが、テレキャノの方法論にアイドルを介在させるとまったく逆の結果が生まれるという現象が興味深い。すなわちテレキャノが放つ爽快な笑いが一切なく、後ろめたい苦笑に終始。ましてやBiSに一片の魅力も感じないおれのような観客にとっては誰にもメリットがないまま登場人物全員が疲弊していく様子しか読み取れない。おれの率直な感想は「BiSのすべてがダサくてつまらない」に尽きる。しかし、そんな果てしない徒労を松尾さんが編集しているのだからドキュメントとして面白くないわけがない。そして、この店、Velvet-i-Screamについて触れなくてはならない。ご夫婦で経営されている新しいクラブなのだが、奥さんが巨乳を強調した色っぽい美女で松尾さんに「顔にオマンコって書いてあるじゃん」と激賞されていた。いつかイベントをやるならこの店しかない。そう思わせる熱い握手。そして昨夜TOKUZOで会った黒ドレス美女、志保さんにも再会。帰ろうとすると雅さんがやけに色っぽい声で引き止める。なんだかセクシーな夜であった。山下さんとは16年ぶりの再会でした。誕生日一か月違いの同い年。またお会いしたい。

6月28日
なんとなく自動車の運転を始めている。20才の夏休みに合宿で取得した免許だが、ほとんど運転した記憶がなく、実に28年目の自主練習である。会社帰りに妻に同乗してもらって駅から自宅まで5分間ほどの運転から始めたのだが回数を重ねるほどに慣れてきて、今日生まれて初めてひとりで公道に出た。駅までの道をぐるぐる走ったあと少し遠回りしてモスバーガーのドライブスルーに挑戦。無事にシェイクを2個買って家に戻ると妻が「シェイク買えたなんてスゴイ」と爆笑していた。summer,2015

7月2日
大阪の採用担当のみなさんとカレーうどんが美味しい栄の居酒屋「千」で夕食。篠田さんが「大阪で内定してる学生の中に数年前までアイドル・グループにいたという女の子がいます」「いわゆる地下アイドルみたいで、アイドルに詳しい松本さんと言えどもご存じないでしょう」「たしかJKなんとかいうグループで...」と言いかけたところでおれは「それはもしかしてJK21ですか。JK21は立派なメジャー・グループで地下アイドルなどではありません」と言ってiPodに格納したアルバム『JK21やねん』のジャケットを掲げて見せた。「この子です!」と目を丸くする篠田さんに、初めてJK21のステージを見たときの感動/自らオファーしてインタビューしたアイドルはJK21だけである件/中崎町にある専用劇場にまで足を運んで定期公演「アトリエクラブ」を観たこと/劇場へのアクセスが梅田からも天六からも中津からも微妙に悪い件/彼女の卒業公演に行って記念に生写真を買ったこと/事務所の社長さんがすごく親身な良い人で自分が凹んでいるときに渋谷の焼き鳥屋で奢ってくれて今でもSNSで繋がっている話などを滔々と述べに述べまくり述べ倒した。グループ・アイドル・ブームなのでいつか面接で「学生時代はアイドル活動をしていました」と自己PR的に語る女学生が大挙訪れる日が来るのではないかと予言していたのだが、まさかこんなに早く、しかも自ら執心だったアイドルに内定を出すときが訪れるとは。

7月4日
珍しくひとりで大須を散策。バナナレコードで散財。コンパルで名物アイスコーヒー。モノコトでジョンのサンのライブ。ジョンのサンを語るのにマヘル・シャラル・ハシュ・バズとの近似性は不可避だが、今夜のジョンのサンはマヘルよりもずっとポップでいい意味でわかりやすい演奏をしていた。雑貨屋さんの店内に機材を入れた臨時ステージだったが音響のバランスが絶妙だ。ライブハウスだとよく見えなかった古賀さんのターンテーブル使いも明瞭で、どういう訳だかよく聞こえる。クリスチャン・マークレーかと思った。プライベートな話なのでどこまで書いていいかわからないけど立石くんが名古屋を離れるらしく、ジョンのサンとしてのライブはもうないかもしれないと聞いた。とても残念だしこれは文化的な損失だと思う。J-POP最終兵器ジョンのサン。今夜のセットはいつかフジロックのいちばん大きなステージで再演されるべきだ。

7月6日
人事部のスタッフとしてすべての従業員とその家族を想う気持ちは等価だが、そこには人情というものがあって、やはり特別な存在の後輩もいる。名古屋支店のOは新卒三年目のセールス職で、ともすればドブ板営業と揶揄されるような地を這うスタイルの細かいリテール営業をさせても大きな法人との商談を任せてもスマートに決めてくる。センスが良くて音楽の趣味も上品。こないだも王舟について語り合った。山奥でやってる名も知らぬコアなフェスにもフジロックにも行っちゃうフットワークの軽さも彼の魅力だ。おれの四年後輩で一昨年代表取締役に昇進したT氏に似たムードを持っていて信頼感がある。ちょっと特別に期待している若手。近い将来支店長になるべく7月から名古屋支店全体のマネジメントをするポストに着いたばかりだ。土曜の昼、彼はバーベキューかなんかするつもりだったのか岐阜県高山市の山道を軽トラックで走っていて雨後の泥沼にはまり、友人にアクセルを踏ませて自分は後ろから車を押して、ぬかるみからの脱出を試みた。何の拍子か友人の運転ミスか、Oは軽トラックの車体と山の斜面だかガードレールだかに挟まれてしまった。どういう体勢で何が起こったのか不明だが、結果的に彼は頭蓋骨と頸椎を骨折、重体で高山赤十字病院に運ばれた。一命を取り留めたようだが、頸椎をやってしまっているので大きな障害が残る可能性が高い。

7月10日
Oは、最も心配していた頸椎骨折が「頸椎損傷」の誤報で手術なしで治癒するレベルとのこと。しかし腰椎骨折と背中に大きな火傷が発見されて変わらず重篤な状況。激痛を点滴で抑えており依然として集中治療室で面会謝絶。ヘリコプターで岐阜大学病院に移送されて手術を行うようだ。快癒を祈って名古屋支店のメンバーで千羽鶴を作る。

7月15日
国生さゆりという歌手の「さかな」という曲があって発売当時にラジオで聴いてなんとも不思議な快感の名曲だった記憶がある。後年、何度かインターネット検索を試みたが有力な情報がなかった。久しぶりにアマゾンを訪ねてみると中古盤が出ていたので買ったよ。1989年発売のミニ・アルバムでした。シングルでもなくベスト盤にも収録されていないので情報が少なかったようだ。改めてじっくり聴いてみると果たして爽快なレゲエ歌謡。素晴らしい。Twitterで教えていただいた島崎路子のアルバム『フルーレ』(1988年)をも同時に購める。やや拙く不安定な歌唱力と可憐な声質の妙が丁寧に編まれた楽曲に溶け込むように調和しており、それは涼やかで、麗しく、実に愛しい。戦後70年。おれは80年代アイドルポップス最高傑作をようやく追体験したようだ。今後どれほどのアーティストが精勤してもこれ以上の80年代作品を作ることはできない。なぜならもう2015年だからね。オリンピックまた東京でやるのかよ。1964年にやったばっかりじゃん。おっちょこちょいだなあ、やめとけよ。

7月19日
日曜早朝恒例のモスバーガー・ドライブスルー。その後、午前中から名鉄で熱田球場に向かう。年に一度の高校野球愛知県予選を見に行く日。惟信対瑞陵という県立校対決。惟信の投手の直球が速いが瑞陵打線のタイミングが徐々に合って終盤逆転。良い試合だった。会社所有マンションのリフォームでトラブルがあり、地下鉄で矢場町まで行って管理会社を訪れ合鍵を貸してもらって瑞穂区のマンションへ。三連休の中日なのによく働いてしまった。家に戻って妻のパスタでビールと梅酒。読書は中村文則「掏摸」。スリの実用書としては面白いが物語としてはいまいち。「土の中の子供」や「遮光」のほうが好き。

7月20日
車を運転しておよそ3km離れたエディオンへ。2Fにあるブックオフ東海荒尾店はけっこう広い。100円文庫コーナーで松井今朝子「一の富」、筒井康隆「愛のひだりがわ」、愛甲猛「球界の野良犬」。妻の料理で飲酒。幸せな休日。

7月27日
Sくんがどうしても亀吉さんに会いたいというので仕方ないから第二回金山亀吉会開催。オリジナル・メンバーのコンちゃん&リオくんに、志保さんとかおりさん。インターネットでSくんについて詳しく書けないのが実にもどかしいが、とりあえずオナニーへの探求心と独創性、その創意工夫が実務レベルでプロフェッショナルであるとだけ書いておこう。アマゾンでCD。New Zion Trio『Fight Against Babylon』、原田知世『Soshite』。ずっと欲しかった「オバケのQ太郎」の単行本再発の報を受け、これもアマゾンで速攻ゲット。オバQ再発のニュースをコンちゃんのRTで知ったと思い込んでいてコンちゃんに「ほら!買ったよオバQ!」と得意げに披露したら、ぜんぜん人違いだったらしく、不安になるほど怪訝な反応をされた。インターネットって怖い。

7月31日
夕方から新幹線で京都へ。京都支店の新卒一年生たちと飲み会。ふたりとも前向きで素晴らしい。二軒で夜半まで楽しく話す。明るくて良いなあ。明るいひとがいいねっ。夜はこれまでの人生で宿泊したどんなホテルよりも狭い部屋で驚く。ユニットバスなどは「このような規格のユニットバスが生産、流通されているのだなあ」と感心するほど小さい。大柄な外国人客なら一度入ってしまうと身体の向きを変えることさえ困難であろう。いや、まず、この設備をユニットバスだと認識するのに一度フロントに確認の電話を入れるレベル。これで一泊9,500円は高い。ほかの町なら四千円以下のクオリティ。だいたい京都は戦争が起きてもこの町だけは空爆されないものだと安心しきっているから全体的に危機感がないんだよね、などと毒づいた気分で眠ると、どこまで行っても銃撃から逃げ切れない系のパニック映画調の超怖い夢をみた。この部屋なんかあったな。

8月1日
おれのタンブラーを埋め尽くす武田玲奈のグラビア・ショットはどれも美しい。かつて美形のギャル系モデルとして「お目かけ女の子」イベントでも紹介したのだが今春あたりから黒髪ショートに清楚なメイクで図ったイメチェンがクリーン・ヒット。武田玲奈は広末涼子以来の美少女だと書いても過言ではない。少なくとも佐野ひなこの存在感は一瞬にして遥か凌駕されてしまった。彼女の魅力について竹下ジャパンくんが「甘噛みマガジン」に書いていたが、彼の文章は大手広告代理店臭が強く隠しきれないリア充志向ゆえの無意識なオラつき感がおれのような24才まで童貞だった糞サブカル老害には眩しすぎて響かない。でも竹下くんには売れてほしい。少なくとも1999年の松本亀吉ぐらいは売れてほしい(たいしたことないな)。あれ。西原さん7月に「真夏のお目かけ女の子」やるって言ってなかったっけ。今日から8月。

8月4日
愛知県西部最高気温38度という猛暑。震えるほど暑い。HEADZ荻原さんよりメールで豊田道倫ニュー・シングルの音源が届いた。「そこに座ろうか」。先週MTに聴かせてもらっていたのだがハモリが鈴木祥子さんだとは気づかなかった。主旋律を凌駕せんとする勢いの妖艶なハモリ。根源的マイブラ愛に満ちた怒涛のシューゲイザー。久下さんのパンパンに張ったスネアの激烈なフィルイン。目の眩むような浮遊感を放つ、聞いたことないコード展開のサビ・メロ。しかもサビは一回しか演奏されないという狂気のアレンジ。これほど緊張感の漲るバンドは他にない。まさに極道ロック。轟音クラウトロックの様相を呈する「ファッキン・グレイト・ビュー」のアウトロの水の音は川か海か雨か。小さなウクレレでの弾き語り一発録り「サマー・モーニング」のよく聴くとそんなに爽やかじゃないけど無理やり夏っぽくしてみた感の軽妙さも個人的にはこの夏の気分にジャスト・フィット。だけどやっぱりmtvBANDでのアルバムに期待してしまう。

豊田道倫『そこに座ろうか』
2015年9月9日発売予定
定価:1,300円[税抜]
WEATHER 067 / HEADZ 209
1. そこに座ろうか
2. ファッキン・グレイト・ビュー
3. サマー・モーニング
4. I Like You(ACE STUDIO demo)
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musicians_
豊田道倫:Vocal & Guitars
mtvBAND:久下惠生(Drums)/宇波拓(Bass, Keyboards)/冷牟田敬(Guitar)
Guest:鈴木祥子(Vocal_「そこに座ろうか」)
produced & song_豊田道倫
recorded & mixed_内田直之(M1,2)
recorded_MT(M3,4)
mastered_中村宗一郎 at PEACE MUSIC
design_山田拓矢
photo_西光祐輔

8月5日
7年ぶりぐらいに近鉄特急を使って名古屋から大阪へ。難波で下りて日本橋のホテルまで歩く。酷暑でシャツが汗だくなのでチェックインするなり着替えてずぶ濡れシャツをボディソープで洗って干す。タワレコ経由で千日前の会場へ。大阪と名古屋の内定学生を招集したパーティー。学生さんたちは明るくて良い子ばかり。楽しく終宴。件の元JK21の彼女とも個別に面会。再会を祝う。社員だけの二次会出席を拒否して黒門近くのバー、ディドリーボウへ。キングジョー、ANGIE、カイちゃん、アイちゃん、店主の浦朋恵さんと楽しく夜半まで。先月リリースされた浦さんの新譜『ナツメヤシの指』が大好きなのでCDにサインを貰った。

8月6日
日本橋のホテルヒラリーズは最高にコンフォータブル。9時半にチェックアウトして懐かしい大阪のオフィスへ。定期的に凶悪な殺人事件や火災が起こる大阪市中央区高津。先月若い女性が刺殺されたマンションの前を歩く。売却した旧本社ビル跡には巨大なマンションが完成しつつある。ランチは大好きな黒門市場のカレー屋、ニューダルニー。新大阪から名古屋に戻って妻と名駅デート。台湾料理の鼎泰豐で小龍包とエビ冷麺とエビチャーハン。旨い。ミッドランドシネマで『マッドマックス怒りのデス・ロード』のレイトショーを観る。マッドかつマックスでデス&ロードな映画だった。妻とふたりで電車に乗るのも珍しいのだが、けっこう興奮してマッドマックスについて語りあう。妻は映画が好きなのでいろんな作品へのオマージュ要素が透けて見えたようだ。「カッコイイものを実写で作ろうとするときに現れる典型的なものの集大成のようだった」と普遍的なことを言う。分析の明晰さに唸りながらふたりで夜道を歩く。出張帰りの上に名駅でけっこう買い物をしたので荷物が重い。summer,2015
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by kamekitix | 2015-08-12 00:01 | Diary
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