サマー☆ダイアリー2015パート3

8月9日
夏休み二日目。深夜、妻の提案で突然大阪へ。23:30に東海市の家を出て新名神高速道路を爆走。1時すぎ千里中央に到着。真夏の真夜中、空き巣みたいに実家へ入る。少し休んで梅田へ下って神山町の「ひろかずや」でお好み焼、3:30。ふたりで中崎町に住んでいたのは12年前。いろんな思い出を話す。あのころは愛猫にゃん吉が生活の中心にいた。中津から再び高速に乗って草津や土山で休憩しながら朝6:00に三重県亀山市に到着。松本家の本家とおれの父親の墓がある寺で掃除とお参りをするのが今回のメイン・イベント。結婚していなかったら骨になるまでここには来なかっただろう。こんなだらしない男には勿体ない、実に出来た嫁さんでいつも畏れ入る。

8月10日
大阪から懐かしいレコードやVHSをたくさん持ち帰ったのでそれらで遊ぶ。 Jean-Luc Ponty『King Kong』、FUN BOY THREE『WAITING』などのLPを大きな音で聴く快感。テレビ中継を録画した1988年12月の渡辺満里奈ライブは大阪城ホールが満杯だ。読書は平山夢明を二冊。世界の意地悪を凝縮したような短編集「他人事」が最高。Facebookに載っている「知人の知人」の披露宴の写真はたいてい花嫁さんの顔が醜怪で「よくこんな顔、披露できるなあ」と思う。かつてヒップでホップだったおじさんのツイートは、本人こそさぞかし尖がったスタンスで社会にコミットしているつもりなのだろうが実に表層的で軽薄。わかったようなことを言おうとして常にズレている姿は鳥肌が立つほど滑稽で、結句「この人ほんとにTwitterが好きなんだなぁ」としか思わない。平山夢明の小説はそんな自分の底意地の悪さ、俗悪な部分をトレースしてくれるようで心地好い。わざわざYouTubeで酷い事故現場や喧嘩の動画を観てしまう感覚に近い。山野一の不条理な漫画も思い出す。中村文則もそうだが肉体的な痛みの描写が巧みで腹を抉られたり腕をもがれたりしたらほんとうにこんな感じかも、と思う。

8月13日
1988年に放送されたテレビドラマ『花のあすか組!』がなぜか昔から異常に好きで、当時全話録画したVHSテープをDVD-Rにアーカイブしようと思ったのだがキャプチャー・ソフトとPCの相性が悪いのかコマ落ちが激しくて断念。調べてみるとDVD4枚組セットが発売されてたのでアマゾンで購入。これが実に素晴らしい。2冊のブックレットに詳細な回顧録が記載されており、当時の時代背景やキャスティング、テレビ局/広告代理店/所属事務所/レコードメーカーを巡るメディアミックス戦略の事情、脚本や演出・撮影技術など制作現場の臨場感が綴られている。この無記名の筆者が亡くなる前に『花のあすか組!』研究のムック制作が企画されるべきだろう。おれも一筆寄せさせていただきたいが、あのドラマの何がおれをこんなにも魅了しているのか27年経った今でもよくわからない。

8月14日
午前中に名古屋駅から新幹線で新大阪へ。御堂筋線の駅のトイレ事情を熟知しているおれだが、どこもキレイになっていて市長に礼状を送りたい気分。千里中央の実家でゆっくり休憩して千日前の居酒屋「天秤棒」に16:00。一階の座敷で宴会。いつも自分の帰省の都合で集まってもらって申し訳ありません。安田謙一さん、ミック博士、キングジョー、ANGIE、市瀬くん、ミオナさん、カイちゃん、塩ちゃん&山本さん夫妻に長男(0才)が初登場。ジャンカラ経由で今夜もディドリーボウ。ジャンカラではスケッチブックアドバンスのボーカル市瀬くんの声量が炸裂して爆笑。安田さんの十八番(松崎しげるの例の曲)が入っていなくて残念。おれは自分の歌がずいぶん下手になっていることに落胆した。千里までの終電を逃して中津からタクシーで帰宅。小声で話しかけてくる変な運転手さんでいろいろ話してくれるが15分ぐらいの会話で「息子が剣道をやっている」ということしかわからなかった。千里の家に戻ってトムヤムクンヌードル食べて3時半ぐらいまでANGIEとチャット。

8月15日
昼すぎまで仏間で眠る。ラジオで高校野球を聞く。早実打線爆発。千里セルシーのピッコロでカレー。87才になる母が住む老人ホームに顔を出してから心斎橋へ。CONPASSというクラブの前で人生の先輩たる年長者二名がそれぞれ千円札を握りしめて苦汁をなめたような困窮した表情をしている。「今日のイベントにゲスト枠で招待され”千円で入れる”と聞いたから千円だけ持って来たが、受付で”ドリンク代別途500円必要”と言われて入れなかった」とのこと。腰が砕けそうになるほど笑いながら千円ずつ貸してあげてるところに岩見吉朗さんが来られたので「先生見てください。カツアゲされています」。豊田道倫CDデビュー20周年記念公演『SONG~DUB-LOVE(大坂夏の陣ノイズ篇)』。出演・豊田道倫、PA・内田直之。人生想ひ出波止場さん(@grpcd)のツイートからセットリストをコピペ。
01.新曲?(sing a song)
02.天国への扉 天王寺篇
03.グッバイ大阪
04.チョコパ
05.友達のように
06.散歩道
07.西成、26時
08.八月十九日
09.おまんこちゃん
10.GROOVE TUBE (flipper's guitar)
11.そーへー
12.おっさん&おばはんイリュージョン
13.ゴッホの手紙、オレの手紙
14.戦争に行きたかった
15.サマーソフト
16.city lights 3000
17.そこに座ろうか
18.新曲(自慢の息子)
19.新曲(kiss me)
<アンコール1>
20.野畑小学校校歌
21.m t b
22.東京の恋人(with AZUMI)
23.御堂筋(with AZUMI)
24.移動遊園地
25.UFOキャッチャー
<アンコール2>
26.うなぎデート
27.FGV
28.kiss in the taxi
内田さんによってダブ処理される音像がいつもの弾き語りよりも凶暴で「サマーソフト」でのアンプ前にしゃがみこんでのハウリング、「UFOキャッチャー」での絶叫と爆音が壮絶だった。生音に近いしっとりした弾き語りの時間も、珍しくエレキギターを抱えたAZUMIさんとのデュオもあり、バラエティに富んだ良いステージだった。とにかくみーくんは元気だ。新しいファンも増えたのか客層が徐々に若返っている気がする。MCでよく名前を出す「チコピド」がもうウケてない。ラウンジで声をかけてくれた男性も「豊田さんのライブに来たのは初めてです」と話していた。小松さんとANGIEでチャーハン食べて帰ろうとしたら豊田一行も合流して懐かしい珉珉で軽い打ち上げ。竹腰さんにHi, how are you?というバンドを教えてもらう。MTも竹腰さんもHomecomingsに夢中のようだ。おれも今月になってアルバムをまとめて買って毎日聴いてる。 内田さんにも挨拶して退散。内田さんに浦さんのアルバムが好きだと伝えることができて良かった。今夜は終電に間に合った。

8月16日
名古屋に戻って夏休み最終日。大阪でジョーとミックが本やDVDをたくさん貸してくれたので当分退屈しない。樋口毅宏「さらば雑司ヶ谷」「雑司ヶ谷R.I.P.」を読む。こういうのをライトノベルというのかな。漫画みたいでサラサラ読める。適度にグロテスクで痛快。

8月22日
夕方、1Fの玄関をどんどんと叩く音がする。仕事を終えて入浴中の妻が浴室から顔を出し「Wさんだと思うから行ってきてください」と言う。Wさんは近所に住む老紳士で、いつも自作の美味しい野菜をお裾分けしてくれるので常々名前を聞いていたのだが、自分は初対面だ。「旦那の松本です。あっこは風呂です」とお辞儀すると、長身の彼は真っ黒に日焼けした顔で笑ってくれた。「いろいろ作ったけどひとりじゃ食べきれんので持ってきたんだわ」と照れくさそうに言った。Wさんの奥様が長年うちの美容室を使ってくれていて、太陽のように明るい方で、うちの妻も義母も大好きな常連のお客様だったのだが、四月にがんで亡くなってしまった。妻と義母の落胆は大きくて通夜にも葬儀にも泣きながら参列していた。それから旦那さんは定期的に野菜を持って来てくれる。これがめちゃくちゃ美味しいのだ。「いつも美味しくいただいています。またいつでも来てください」と言うとWさんは嬉しそうに笑ってくれて大きな車で帰っていかれた。家に戻られてから奥様の仏壇に「あっこさんの旦那さんに初めて会ったよ」と報告されてるかな、とか想像したら涙が出た。「なかなか爽やかなイイ男だよ」と伝えてくれてるといいなー。

8月28日
朝から激震。昨夜営業のKさんが会社帰りに名古屋駅の地下街で倒れて、そのまま亡くなったという。心筋梗塞。一昨日の夜、社長を名古屋に招いた飲み会があって、同じテーブルでビールを飲んで「来月もがんばりましょう」と笑いあったばかりだ。信じられない。夕方まで箝口令を敷いたが、土日に葬儀が行われるので、事務所のメンバーをフロアに集めてKさんの急死を伝えると悲鳴があがった。こんな仕事はいやだ。明日の通夜、あさっての告別式に向けて準備をしつつ、まだ信じられない。Kさんはおれと同学年。小柄でなんとも人懐っこいおじさんで誰にも愛されるキャラクターだった。Facebookで見せるプライベートも微笑ましくて小学生の息子さんと川で泳いでる写真とかほんとに可愛かった。

8月30日
もう50才の手前にもなると葬式が多くなるなあ。しかし半年のうちに二回も現役社員の葬式をディレクションすることは滅多にない。三重県桑名市の大きな斎場で盛大な告別式。通夜と合わせてのべ百人以上の社員が訪れた。棺を覗きこんで「びっくりさせないでよKちゃん。ゆっくり眠ってあの世で会いましょう」と言っておいた。ほんとはあの世などないに決まっているのだが彼とはまた会える気がするのだ。ややドラマチックな演出の告別式で、故人のプロフィールを紹介するナレーションが参列者の涙を誘う。もう出棺だってのに追い打ちをかけるように「小6のひとり息子が亡父に宛てた手紙の朗読」で親族は泣き崩れる。こういうの嫌だなあ。自分が死んでもこんな葬式はしないでほしい。ナレーションは「亀吉死んだので焼きまーす」だけでいいです。ご参列のみなさんはおれの死体を好きに弄んでいろんなポーズで楽しんでください。ちんこをいじってください。札幌から飴屋吉丸という画家が来て、はせさん治そっくりの死に化粧を施してくれるでしょう。坊主の説教もまじでいらないです。もしお坊さんが来てしまったらなにか手配の間違いなので「ここは貴様の出る幕じゃねー。帰りやがれ生臭坊主。地獄へ落ちろ」と面罵して帰ってもらってください。BGMは渡辺満里奈のアルバム『SUNNY SIDE』、焼香は大麻でお願いします。豪雨の中、同僚Hくんがアルファードで自宅まで送ってくれて助かった。

9月1日
『劇場版 どついたるねんライブ』を見た。東京に住んでたとき飲み会でどつと一緒になったことが一度だけあってワトソンと先輩とは話した記憶があるがライブは見たことがない。岩淵弘樹が熱心に撮影してYouTubeで公開していた動画を少し見てまったく食指が動かなかったので今回もあんまり気が進まなかったのだが、カンパニー松尾さんから非公開モードの動画URLをいただいて「感想をツイートしてください」とお願いされたからにはこれはもう当然見なくてはならない。松尾さんと主演女優たる横山夏希さんのイントロ・パートは非常にいやらしく萌える内容だったが、ライブそのものには特に感心しない。眼鏡をかけているメンバーの顔が苦手だ。やや苛々していたのだが終盤ようやく美しい光景が見えだした。フロアでセックスしていた沢井亮さんがワトソンに顔射。チンコは萎まず、フェラで硬度を高め、そのまま後背位で横山夏希に再度ぶちこみつつ、二人のすぐ隣でワトソンが歌う「わたるちゃん」という曲。このシーンが良かった。どつの演奏に興味が湧かないおれにとって、この作品の魅力は「ライブハウスで演奏中に客のスペースでセックスしてるカップルがいる」というシチュエーションそのものであり、その白眉は曲間で静かになった会場で不意に響く喘ぎ声に尽きる。とすれば、もっとおおぜいでセックスしてほしかったなと思う。主演のAVカップルだけではなく、素人っぽいカップルを何組も仕込んでおいて、会場じゅうで複数のセックスがなされ、たくさん良がり声が漏れる。「どつを観に来た客」と「セックスする客」が半々、という設定がいいな。どつのメンバーや一般の客がそれに驚き戸惑いつつライブを続行する、そのせめぎ合い、みたいな作品ならおれはうがいくんの顔のアップで射精していたかもしれない。勢いで女性客とキスしちゃった山ちゃんが照れて笑う姿が可愛かったのだ。この羞恥、シャイネスがこの企画の肝であるべきだったかと。ところで、山ちゃんのルックスや振る舞いは際立って美しい。山ちゃんは「おれの友達すげーおもしろいぜ」なんて言ってないで、ソロで売れるべき存在だと思う。

9月6日
まとめサイトでスティーナ・ノルデンスタムというスウェーデンの歌手を知る。まとめサイトが教えてくれるのは牧野結美の乳首がレーズンのような形状だということばかりではない。たまにはためになる。とにかくキュートな声の女性でナチュラルなテイストの楽曲が多いようだ。ビョークもCHARAも林檎ちゃんも可愛いけど、こういう普通に可愛い声が好きだ。ということで入手できる限りのアルバムをアマゾンでまとめ買い。知らんうちに勝手にプライム会員になっていて年間何千円か引き落とされていることが判明し妻に少しだけ叱られた。キングジョーはブレッド&バターの「ピンク・シャドウ」という曲にハマっていろいろなシンガーのカバーを蒐集している模様。代表的なのは三田寛子のサード・シングル「色づく街」(1982)のB面に収められたテイク。おれは当時三田寛子ファンクラブに入っていて正直なことを言うと三田寛子と結婚する男は自分しかいないと思っていた。心の中ではいつも本名(稲垣敦子)で呼ぶほど愛していた。しかし「色づく街」はやや演歌調のアレンジで、それに幻滅して買わなかったのだ。セカンド「夏の雫」が好きすぎたので続いてリリースされたこの曲とのギャップはショックだった。33年後、ジョーはヤフオクでこのドーナツ盤を2800円で落札した。おれが持っていたら喜んで譲っていたのだが、当時おこづかい月額三千円、15才のおれは「敦子を愛しているが、色づく街は買わない」と決断したのだった。B面がこんな素敵な曲だと知らなかったとはいえジョーごめん。

9月9日
7月に雨の山道で自分の車に轢かれてしまい車椅子生活になったOくんは中部労災病院に入院中。「明日お見舞いに行くけど医療費の書類に印鑑がほしい。印鑑持ってる?」とFBメッセを入れると「印鑑はいつも持ち歩いてます!いや歩けませんけど!」と自らブラックジョークを振ってくれた。「久しぶりに会うから駆け寄ってきてね」と返すと「轢いてしまうので気をつけてくださいね!」。キングジョー個展『ホテル エンドレスサマー』の開催期間が決定した。10月10日にジョーとトーク・イベントのようなことをしたいねと画策中。読書はジョーに借りた飴村行の粘膜シリーズ。展開が早くて切れの良いグロテスクなミステリー。めちゃくちゃ面白くて、通勤電車の時間があっという間。

9月10日
中部労災病院へOくんの見舞い。下半身麻痺は難儀だが明るくリハビリしていた。いろいろCDをお土産に持参。7月の事故、伝え聞いていたより壮絶で、軽トラの下敷きになって熱々のマフラーに背中を焼かれ心肺停止だったところに偶然地元の救急救命士のひとが通りがかって蘇生処置してくれたらしい。「その人じゃなかったら絶対死んでた」とのこと。まさに九死に一生。夜は先月亡くなったKさんの奥さんと電話。今日は久しぶりに人事部っぽい一日だったかも。さて今年も中日ドラゴンズがひどい。とにかく勝てない。打率が低いのは例年のことだが、今年は投手もひどい。今夜は七回まできっちり抑えていた大野の好投を九回に登板した田島が帳消しに。二点差を守れず、中日唯一の希望の光である「大野最多勝」の可能性をも棒引きにしやがった。なぜ九回に田島なのか。自分がラジオを聴いている限り田島は必ず打たれるのだ。CBCの実況アナウンサーも田島が出てくると「一点献上は仕方ない」みたいなトーンで話してる。しかし今夜は二点取られたよ! このオフに年俸をアップしてよいのは投手は大野と若松、野手では亀澤と遠藤だけだろう。平田は昨年に比べれば良いけど期待値からはほど遠い。40本打つべき存在なのに毎年12、3本程度で契約更改ゴネるなと言いたい。二年目で20本近く打ってる後輩の西武の森友哉にホームランの打ち方教えてもらえや。荒木、小笠原、川上、岩瀬の人件費を浮かせればイチローを獲れないだろうか。それはともかく田島と高橋周平の期待はずれ感は格別だ。このふたりは無償でDeNAにあげます。

[PR]
by kamekitix | 2015-10-24 07:00 | Diary
←menu