2014年 01月 14日
オールザッツ漫才2013
さて、そういうことで今年もよろしくお願いいたします、全国で4人の方が楽しみにされていることが確認できている、亀吉さんのオールザッツ・レビューだよ。「おまえのほうが間違ってる」と言われそうですが、そんなことは知らない。今年はすでにヌコさんが書かれているのでむしろこちらを中心に読んでいただいたほうがいいと思います。
[Aブロック]
クロスバー直撃
今年もクロスバーの仮装大賞から始まったオールザッツ。無理やり挿入された久保田利伸。面白くないけどまあ縁起物というか始球式みたいなもの。
アイロンヘッド
「最初の武器のほうが良かったわ」というネタ。ゲームかなにかのパロディなのだろう。元ネタを知らないので笑えなくて残念だ。しかし会場の若者たちには大いに受けていたので健やかなことだと思う。
学天即
正統派の漫才として全国区になりつつある彼らだがオールザッツでは久しぶりに十八番のみのもんた珍プレー好プレーネタ。これも見る者を選ぶ芸だ。ぼくは世代的にドンピシャなので笑ったけど。結局、学天即はこの一分だけの出演な訳で、そういう意味で非常にもったいない構成だと思う。っていうか去年は学天即はネタ組だったのになあ。
セルライトスパ
歌っている人物のあちこちにガムが付いているというネタ。確かにたくさんガムが付いていた。
ファミリーレストラン
昨年に続いて滋賀県ネタ。うーむ、昨年のほうが面白かった気がする。
尼神インター
誠子のウザいキャラが定着しつつあり逆に面白くなってきてしまった。何年たっても変わらないヤンキーな渚ちゃんの棒読みもフレッシュなところで安定。渚のツイッターがめちゃくちゃ可愛いのをみなさんご存じですか。劇場へライブを観に来てくれた女の子へのツイート。「もう帰った!?差し入れくれた袋の中に、自転車の鍵みたいなん入ってるで!!今どこなん?」「良かった!どこ?遠く行った?」「まだ劇場居てるから下のジュンク堂の前まで行くわぁ!ごめんね!気を付けて☆」「間に合って良かった☆全然いいよー!」。渚ちゃん可愛すぎ。特に「遠く行った?」が好き。オールザッツ関係ない話。
[Bブロック]
アインシュタイン
「伝説ってすぐ言うたったわ」というところだけ笑った。あとはひたすら怖い。これは笑えないブサイク。キャラクターで覆せないほどブサイクの根が深い。
プリマ旦那
笑ゥせぇるすまんが「どーん」って言わないネタ。巧い。面白い。こういうのをもっと見たい。しかし、冒頭でも述べましたが、観客ばかりが映る「ボタン押すだけの20秒」が毎回毎回もったいないよ。数年前までオールザッツの客席の女の子たちが可愛いのでよくスクリーンショットしてたけど一昨年ぐらいから観客の傾向も変わったようですな。
コロコロチキチキペッパーズ
弱い彼氏。いかついルックスと可愛い声のギャップ。一発芸の域を出ない。このキャラクターだけで食っていけるとは到底思えないけど、がんばってほしいですね。
霜降り明星
「左中間に沼」「おまえの用事」など細かくて速いツッコミ満載で面白かったが、結果は最低得点で敗退。去年ピンで出場して優勝した粗品くんが漫才をやっているのだな。構造的にはフリップが相方に変わっただけなのだが、去年ウケまくった、あの無限に加速するようなアシッドなスピード感はやはり相方が無機質(紙)だったからなのだろう。このコンビには、たとえていうならスーサイドのアラン・ベガがペナペナのシンセじゃなくてバンド生演奏で歌いだしたような違和感を抱く。粗品くんの光速フリップ芸が見たい。
藤崎マーケット
あるあるモノマネ復活。このスタイルはオールザッツの勝ち方の定石。「話しかけるなオーラを出してる電器屋店員の歩き方」で爆笑。
ななまがり
花以外の小物が机に置いてある時点で「塩が話しかけてくるんだろうなー」ってわかっちゃいますよね。そういう軽率なところがダメです。去年も書きましたが、もうやめよう。
[Cブロック]
アキナ
オーソドックスな漫才にシフト。こういうのが好きです。老害の戯言と笑ってもらってよいけど、おれは「漫才の優劣はラジオで聞いて笑えるかどうか」だと思っている。アキナのこのネタはラジオで聞いても笑えるだろうから優れています。どや単純やろこの持論。
[Dブロック]
すっちー&吉田裕
ビッキーズ解散後、果てしなく迷走するすっちーの現在地は、30年ぐらい前にいがらしみきおの影響を受けた若きダウンタウンが深夜の関西テレビでやってたコントみたい。これは壮大な周回遅れか原点回帰か。
和牛
「徘徊する虎」。この人たちの老人の真似が実に巧い。最近老人ホームにはよく行くし、いつか自分もこうなるんだろうなあと身につまされる。高齢化社会をポジティヴに照らす良いネタだと思う。
マドンナ
いとしこいし師匠のモノマネ。高齢ネタがかぶった。なかなかよく似ていて、面白かったです。
ZAZY
司会の千原ジュニアでさえ「ZAZY地毛なんや」としかフォローできなかった怒涛のシュール・フリップ芸。語感で押すネタは一発芸みたいなもので、勢いで笑わせる強引さが気に入らない。これを見ると去年の粗品がいかに優秀だったかを改めて思う。
カバと爆ノ介
わかってない。
ヒガシ逢サカ今井&ヒップ☆スター小西
どうやら笑い飯のモノマネらしいのだが、哲夫のほうが壊滅的に似てなくて、不愉快極まりない。右のやつ、頭がおかしいんじゃないだろうか。
[ネタ組]
千鳥
男子柔道の篠原監督とブルーベリー畑で押すネタ。「風俗帰りですか」など突拍子のないボケは相変わらず面白いけど、もっとめちゃくちゃやってほしいなー。面白いけどさすがに飽きたなー。
銀シャリ
「キーボーニストはもうやすしや」というところだけ笑った。ちょっと考えないとわからないツッコミを高速でねじこんでくるのが銀シャリの良いところ。だけど、千鳥と同じ感想で、面白いけど飽きたなー。
笑い飯
給食センター長と熱い部下のネタ。「おまえセンター長やれ」と言ったあとにすぐ「センター長!」と呼びかけるリズムの心地よさと「センター長」が徐々に崩れていく脱構築の美しさ。ボケの精度も増しており、笑い飯の漫才はもはや日本の話芸として昇華されつつあると言えよう。
ザ・プラン9
「台本を読めてない人たち」のネタ。プラン9はいつも構成が凝っていて面白い。ショートショートを読むような気分になる。
テンダラー
鉄板のディナーショー・ネタ。もうけっこう何回も見た気がするけどいつ見ても面白いです。
天竺鼠
レーシング・カーの被り物は宙空を舞う天使の如し。件のF1のテーマ曲の普遍性を麗しく異化する魔法のキャッチボール。彼らの演芸を「シュール」と片付けてしまうことの勿体無さを憂う。天竺鼠の舞台が虚実を超越していることは自明であり醸し出される時空は涅槃に肉薄。天竺鼠を天竺鼠として認めるということは逆説的に天竺鼠は存在しないという世界観を認めていることになる。当然乍ら面白いとか面白くないとかどうでもいい。
ジャルジャル
コンプレックスを売りにした芸人への辛辣なオマージュと言えよう。この番組に出ている芸人の四割に対するメタフィジックな「そんな状態で人前に出てくるな」という厳しいツッコミで爆笑。そして、やはり演技力の高さがジャルジャルの強み。この人たちはたとえこのジャンルで伸び悩んだとしても板尾さん路線の味わい深い俳優としての活路があるだろう。
スマイル
ただの会話。しかも面白くない会話。居酒屋の隣のテーブル・レベル。もはや一縷の望みもない。
天津
懐かしいエロ詩吟をいまだに持て余している状態をネタに仕立てた苦肉の策。天津の長い過渡期。でもおれはまだ向の天才を信じている。
レイザーラモン
立命館大学について「偽装…」とつぶやくRGに爆笑。安田謙一さん主催の純粋宴会でレイザーラモンに会ったことがある。まだHGがブレイクする前のことだから13年ぐらい前かな。自分も今年47才でアラフィフだわ。老眼が進行してCDのインナーとか絶対読めないし、たまに写真撮られたりすると皺とシミばかり目立って初老の顔だぜ。HGの変貌ぶりと苦節に芸歴を切らすことのなくむしろ独自のステイタスを築いてきたRGの8年間が少し感傷的に見えたステージ。彼らと同じ時代を生きている偶然を愉快だと思う。がんばれレイザーラモン。
土肥ポン太
徹底的にナンセンスなことを全力でやるという姿勢が、地上波テレビで年間通じて唯一映えるのがオールザッツの午前5時。
野性爆弾
もうなにがなんだかわからないのがオールザッツの午前5時。
[Cブロック]のガチャガチャ、今別府直之、馬と魚、吉田たち、バイク川崎バイク、[ネタ組]の2700、かまいたち、ウーマンラッシュアワー、ダイアンについては大阪の友人に録画してもらったDVD-RWとわが家のプレイヤーとの相性が悪くて観れませんでした。何種類かのPCソフトとDVDデッキで試してみたのですが、どうしてもその時間帯だけ再生できず残念でございました。
さて、オールザッツのアシスタントといえば若槻千夏のイメージが強かったわけですが、今回は清水富美加という女の子でした。不勉強でぜんぜん知らなかったので今、検索してみました。ミスマガジン2010で、ガッキーとか能年と同じレプロ所属なんですね。ファニーフェイスでかなり可愛い。好きです。
by kamekitix
| 2014-01-14 22:48